むさしの逍遥会はハイキング、ウォーキング、街歩きを楽しむ中高年グループです。

山旅、南アルプス

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荒川三山・赤石岳


地域南アルプス 荒川三山、赤石岳
コースJR静岡駅~バスを乗継~椹島(さわらじま)ロッジ(泊)
~清水平~千枚小屋(泊)
~千枚岳~丸山~悪沢岳(東岳)~中岳~前岳~荒川小屋(泊)
~大聖寺平~小赤石岳~赤石岳~百間平(ひゃっけんだいいら)~百間洞(ぼら)山ノ家(泊)
~百間平~赤石岳~赤石小屋(泊)
~椹島~バスを乗継~JR静岡駅
実施日2013年7月30日~8月4日
歩行時間(休憩含む)35時間(5日間)
天候各コース報告を参照
その他当初計画では、荒川三山、赤石、聖を縦走する予定であったが、聖へ向かう途中転倒、負傷のため聖は断念し、赤石小屋経由で椹島へ戻った。
更新2018/8/17:コース地図、高低図を追加。写真の一部を大判に変更。

コース概要

南アルプス南部の3000メートル峰を縦走する山旅。登山基地椹島(さわらじま)を出発し椹島に戻って来る。千枚岳、荒川三山の縦走は高度を維持した稜線歩きだが、赤石岳、聖岳へは大きく高度を落とし、また登るというコース。南アルプスの大きさを味わえる。

荒川岳、赤石岳コース地図、高低図

初日 静岡駅~椹島

静岡駅からバスに乗り換え3時間25分で畑薙(はたなぎ)第一ダムへ。途中、バスの前をかもしかが横断した。1時間15分待ちで別のバスに乗り換えさらに1時間で椹島(さわらじま)に到着。最後の1時間は未舗装道路で、だいぶ揺らされた。バスは次第に深い山の中に入っていき、山行への気持ちが盛り上がる。
椹島ロッジは山小屋ではなく、リゾートホテルのようだ。建物はおしゃれできれいだ。風呂、水洗トイレ(ウォッシュレット付)があり、夕食、朝食のおかずも手がこんでいる。外に出ると広大な敷地にレストラン、土産物店、白籏史郎写真館がある。テント場は芝のようだ。ここにまた戻ってくる。

畑薙第一ダム臨時駐車場
畑薙第一ダム夏期臨時駐車場前

椹島へのマイクロバス待ち。登山届けをここで提出。イス等なく、そのへんの丸太に腰掛け1時間少し待った。

椹島
椹島の案内板

標高1100メートル。静か、涼しい。


椹島のテント場
椹島のテント場

混んでいない。快適そうだ。風呂、売店があり便利。

椹島ロッジの夕食
椹島ロッジの夕食

山小屋の夕食にしては豪華。フルーツもある。


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2日目 椹島ロッジ~清水平~千枚小屋

5時朝食、6時15分出発。晴れ。いよいよ登山開始だ。森の中、尾根道をひたすら登る。ペンキや赤テープで登山道は分かり易い。鳥の声、虫の声を聞きながら歩く。目の前をリスが横断した。高度を上げても森林限界をなかなか越えられない。結局千枚小屋までずっと森の中だった。14時45分千枚小屋着。
千枚小屋は新しく建て替えた小屋のようで、気持ちいい。食事は夕、朝共満足のいくものだった。夕食17時、朝食5時。寝具は毛布2枚と寝袋。毛布2枚は敷布団替りに使った。
山と渓谷のガイドブックで調べたコースタイムと「山と高原地図」のコースタイムに違いがある。高原地図のほうが実際に近かった。

椹島ロッジの朝食
椹島ロッジの朝食

必要にして十分な朝食。今朝から朝ごはんは2杯食べる。

白籏史朗写真館
白籏史朗写真館

おしゃれな建物だ。この前を通って登山道へ。


吊橋
吊橋

ここは大井川からはずれた支流にかかる吊橋


荒川岳
荒川岳

展望がきかない森の中の尾根道から高峰が顔を出した。荒川岳・・かな?


千枚小屋
千枚小屋

建てて間もないと思われる千枚小屋。眺望を期待したが生憎曇ってきた。

千枚小屋の夕食
千枚小屋の夕食

ボリューム、味十分。


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3日目 千枚小屋~千枚岳~丸山~悪沢岳~荒川中岳~荒川前岳~荒川小屋

5時朝食、6時15分出発。 朝から雨。雨具のフル装備で出発。
千枚岳 2880m
丸山 3032m
悪沢岳 3141m
中岳避難小屋
荒川中岳 3083m
荒川前岳 3068m
と進んでいった。岩場もあったが、はしご、鎖は無い。危険な個所はほとんど無かった。 展望が効かないのは全く残念で、南アルプスの全貌を見たかったのだが。
中岳避難小屋では小屋番さんと他の登山客を交えトランスジャパンアルプスレースの話しで盛り上がった。この地域もコースになっているのだ。選手はなぜ速いのか。下りを飛ぶように走れるからだということになった。なるほど、通常の登山者は、登りも下りも歩くだけだ。しかし、この話題が後での事故の伏線になる。
荒川岳を過ぎて荒川小屋に向かう途中で晴れてきた。お花畑がきれいに広がっている。鹿の食害を防ぐためか大きくネットで覆われている。ネットで保護された部分は花が咲き乱れているのだが、ネットの外は花もまばらだ。食害の深刻さがはっきりわかる。
南側の赤石岳の中腹に雪田が見える。富士山が大きく黒く見える。
13時50分荒川小屋着。荒川小屋もきれいな小屋だ。濡れたものを拡げて干した。

千枚小屋内部
千枚小屋内部

清潔、快適

千枚岳山頂
千枚岳山頂

この日は朝から雨。濡れねずみ状態、眺望無し。レンズも水滴で濡れこんな写真になった。


丸山に向かう登山者
丸山に向かう登山者

風は1~3メートル位。前方を二人の登山者が行く。はいまつと高山植物。視界はご覧のとおり。


荒川中岳避難小屋
荒川中岳避難小屋

ここで一休み。小屋番さんが常駐している。食品が購入でき、宿泊時は寝具を貸してくれる。トレランの話しで盛り上がった。

荒川前岳方面
荒川前岳方面を見る

中岳と前岳の分岐付近から


荒川小屋に向かう途中斜面のお花畑
荒川小屋に向かう途中
斜面のお花畑

何種類もの高山植物が咲いていた。


富士山
富士山

急速に雲が引き、荒川小屋に向かうトラバースから富士が大きく見えた。


ネットで囲われたお花畑
ネットで囲われたお花畑

野生動物の食害から高山植物を守るため、特定の範囲がネットで囲われている。人は、手操作でネット内に入り通過する。ネット内は高山植物が咲き乱れている。

荒川小屋
荒川小屋

この頃は晴れていた。稜線付近で晴れて欲しかったな。


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4日目 荒川小屋~大聖寺平~小赤石岳~赤石小屋分岐~赤石岳~百間平~百間洞山ノ家

朝から晴れ。6時出発。赤石岳に向かう。高度を上げていくと遠くに富士、近くに荒川三山がその全貌を見せてくる。さらに高度を上げると中央アルプス、御嶽山、恵那山が見えてくる。だだっ広い大聖寺平を超えさらに高度を上げる。斜度はきつい。
小赤石岳の肩(3030m)に来るとさらに展望がいい。これから進む、小赤石岳、赤石岳が南に見える。小赤石岳の頂上につくと目の前に赤石岳が迫る。ところどころに雪田が見える。椹島への分岐まで一旦降りる。ここは赤石小屋から登ってきた人達がたくさんいる。ザックを置き、空身で頂上を目指す人がたくさんいる。その人達に交じって登りつづけると広めの赤石岳頂上についた。聖岳の全貌が良く見える。写真を撮り、荒川小屋で作ってもらったおにぎりをほうばる。なかなかおいしい。
頂上に9才の子供を連れた親子がいた。テント泊だという。子供もリュックを背負っている。小学生はめったに見ないので珍しい。
赤石小屋からコース上前後していた4名とはここで別れ、百間洞(ひやっけんぼら)に向かう。

荒川小屋内部
荒川小屋内部

入口付近。小屋の主人が見える。


荒川岳
荒川岳

小赤石岳の肩近く。空が青い。昨日歩いてきた荒川三山を望む。この解放感。


大聖寺平
大聖寺平

高度を上げ大聖寺平を上から望む。


小赤石岳
小赤石岳

小赤石岳の肩から小赤石岳、奥に赤石岳を望む。


赤石岳への登り
赤石岳への登り

雪田が残る赤石岳への最後の登り

百間平へ向かう
百間平(ひやっけんだいら)へ向かう

赤石岳を超え、百間平へ向かう。振向くとザレたトラバース。このしばらく後アクシデント。


百間洞平山ノ家の夕食
百間洞山ノ家の夕食

大きなトンカツ、カレー、そば


百間洞まではひたすら下りだ。ゴロゴロの下り。ミニ雲の平のような平坦地(百間平)。そしてゴロゴロ、ザラザラの下りだ。百間洞に向かう人は極端に少ない。百間平は展望もよく、ここちよい風が吹いていた。
ザレた道を下っていてもう少しで森林地帯というところで左足がスリップ。尻もちをつき、左手の平を強く地面についた。ゴキといやな音がし、小指近くが2か所、1cm大で擦り剥け血が出ている。痛みはしない。治療をしたいが急な斜面で場所が良くない。さらに下ってわずかなスペースを見つけ救急キットを出した。手首は曲がるが痛みが出て、深く曲がらない。手首の甲に腫れが出てきた。骨は折れていないようだ。消毒薬、アルコールティッシュ、救急絆創膏で処置。近くを通りかかった二人連れの登山者に治療を手伝ってもらった。
聖への行程を考える。危険個所がいくつかあり、手で掴む、押す行為を考えると断念すべきと判断した。治療後30分位で百間洞山ノ家に着いた。13時20分。小屋で事情を話し、スタッフにシップをしてもらう。ありがとうございます。助かりました。
同じ部屋に福岡からきた56才の男性と、東京からきた66才男性の単独行者がいて話しが弾んだ。夕方から雨が降った。
反省:下りで尻もちをつく、転倒することは今までもあった。転倒に備え下りでは手袋をする対策を徹底する必要がある。それと、昨日、中岳避難小屋でトレランの話しをしたがその影響があったと思う。下りの基本は、走るのではなく、狭い歩幅でフリクションを効かし着実に下ることだ。
歳を重ねても愚か者であることに変わりがない。今日も勉強だな。やれやれ。

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5日目 百間洞山ノ家~百間平~赤石岳~赤石小屋

朝から晴れ。
小屋のスタッフに手首のシップを取り替えてもらう。手の甲から肘まで腫れ、ところどころ紫色に変色している。痛みもある。ゆっくり準備し、出発。靴ひもを結べるか、リュックを背負えるか心配だったが何とかできた。この程度の困難は大したことではないと自分に言い聞かせる。5時50分出発。
聖岳への縦走はあきらめ、引き返して赤石岳、赤石小屋へとルートを変更した。赤石岳へは620mの登り。風が涼しく気持ちがいい。長い登りもゆっくり登ると大して疲れを感じない。高度を上げると、今日行くはずだった、中盛丸山、兎岳、聖岳が見えてくる。遠くに中央アルプス、御嶽山が見える。
前方の歩みの遅い女性二人組に追いつく。聞くと一人が聖岳を歩いていて以前痛めた右膝を再度痛めたとのこと。足を痛めると大変だ。彼女達を追越しさらに歩を進め、赤石岳頂上へ。ここでは写真を撮っただけで、すぐ下山開始。ここからは下りしかない。小赤石岳とのコルで昼食。小屋で作ってもらった弁当はおにぎりだ。美味い。山旅も終章に向かっていると思うと寂しい。尾根伝いに高度を下げ、森林帯に入った。所どころ、はしごやロープがあったが慎重に下り、問題無く通過できた。最後の宿赤石小屋は混んでいたが、北アほどでは無なかった。夕食は焼き肉だった。

百間洞山ノ家
百間洞山ノ家

小生。昨日、転倒してから写真撮影が大きく減った。これから出発。

百間平
百間平

いい天気だ。後方は聖岳。


赤石岳、小赤石岳鞍部から大倉尾根に向かう
赤石岳、小赤石岳鞍部から大倉尾根へ

急坂を下り赤石小屋に向かう。

赤石小屋の夕食
赤石小屋の夕食

焼肉


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6日目 赤石小屋~大倉尾根~椹島

今日も晴れ。
ヘリが荷を運んでくると受入れに山小屋は大騒ぎしている。
椹島まで3時間半の行程だ。手首の痛みは少し和らいだ。手袋をしてゆっくり下り始める。森の中のため展望は効かない。
しばらく行くと膝を痛めた二人組に追いついた。膝を痛めた一人はパートナーに済まなさそうだった。しかし、当初予定どおりにコースを進めたことは、チームとしての力でありすばらしいなと思った。3時間半ほどで椹島についたが、彼女達も遅れて無事到着した。
バスの時間まで十分時間があるので、シャワーを浴び、全ての服を新しくしすっきりした。聖から下りてきた人達、赤石小屋から下りてきた人達に再会した。あの子供連れもいた。みな満足した顔付きだ。私の手首を案じてくれたのが嬉しい。来てよかった。

赤石岳
赤石岳

朝日を浴びる赤石岳


聖岳
聖岳

朝日を浴びる聖岳


大倉尾根への登り口
大倉尾根への登り口

下山しました。

椹島、白籏史朗写真館前
椹島、白籏史朗写真館前

何とか到着


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結び

最後までご覧いただきありがとうございます。
南アルプス南部の山小屋の食事はいかがだったでしょうか。
私は今回の山行で、南アルプスの山小屋に対するイメージが変わりました。今まで北部の山小屋しか知りませんでしたが、南側は小屋が新しく清潔、スペース十分、食事が良いといいことずくめです。
南アルプス山域の印象はアプローチが長い、山が大きい、森林限界をなかなか超えられない。また厳しい岩稜帯は少ないため、技術的に難しいところが少なく、体力があれば歩けるところだと思いました。 混んでもいません。聖をスキップしたこともあり、また来たい山域ですね。