むさしの逍遥会は登山、ハイキング、街歩きを楽しむ中高年グループです。

山旅、北アルプス

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  2. 登山 北アルプス 薬師岳、黒部五郎岳、鷲羽岳、水晶岳

薬師岳・黒部五郎岳・鷲羽岳・水晶岳


地域北アルプス 薬師岳、黒部五郎岳、鷲羽岳、水晶岳
コースJR富山駅~バスで室堂~浄土山~ザラ峠~五色ヶ原山荘(泊)
~五色ヶ原散策~越中沢岳~スゴの頭~スゴ乗越小屋(泊)
~北薬師岳~薬師岳~薬師岳山荘~太郎平小屋(泊)
~北ノ俣岳~赤木岳~黒部五郎岳~五郎のカール~黒部五郎小舎(泊)
~三俣蓮華岳~三俣山荘~鷲羽岳~ワリモ岳~水晶小屋(泊)
~水晶岳~水晶小屋~真砂岳分岐~湯俣岳~晴嵐荘(泊)
~高瀬ダム~タクシーでJR信濃大町駅
実施日2010年8月22日~28日
歩行時間(休憩含む)50時間50分(7日間)
天候各コース報告を参照
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コース概要

北アルプス北部立山連峰室堂をスタートし南下。五色ヶ原、薬師岳2926mを経由し黒部五郎岳2840mへ。三俣蓮華岳2841mに登り北上。鷲羽岳2924m、水晶岳2986mに登る。 竹村新道を通り晴嵐荘で温泉を楽しむ。ほとんどのコースが森林限界を超えている展望コースで北アルプスの名峰を登って観て楽しむ。

薬師岳コース地図、高低図

初日 室堂~室堂山~浄土山~ザラ峠~五色ヶ原山荘

晴れ 室堂出発9:55
室堂は観光客で混雑していた。身支度するのに時間がかかってしまった。 バスターミナルも、周辺の整備されたトレッキングルートも人で一杯だ。しかし浄土山を過ぎ五色ヶ原に向かうと人はほとんどいなくなる。

室堂からの展望
室堂からの展望

立山


室堂からの展望
室堂からの展望

浄土山

立山
立山

浄土山から立山を望む


龍王岳
龍王岳

南側から見上げる


ザラ峠付近
ザラ峠付近
五色ヶ原
五色ヶ原

五色ヶ原山荘が見える。今日はここに宿泊。


コースはかなり暑く、しかもアップ、ダウンがきつい。岩場で膝をぶつけ擦りむいてしまった。慎重に行こう。ザラ峠は、崩落がすごく圧巻だ。 五色ヶ原はお花畑がありよかった。
五色ヶ原山荘はお風呂があり快適。夕食を摂り、6時40分には就寝した。
16:10 五色ヶ原山荘着 歩行時間(休憩含む)6時間15分

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2日目 五色ヶ原山荘~越中沢岳~スゴの頭~スゴ乗越小屋

晴れのち曇り 五色ヶ原山荘出発6:50
今日は5時間の行程なのでゆっくりスタートした。五色ヶ原周辺を散策し、花や遠くの山並みを楽しんだ。木道が整備され歩き易い。 しかし暑い。出発するとき既にのどが渇いていたが、歩き始めるとさらに水が欲しくなる。

針ノ木岳方面
針ノ木岳方面

東方向の展望

獅子岳方面
獅子岳方面

北方向の展望


剱岳
剱岳

遥か北に剱岳

弥陀ヶ原
弥陀ヶ原

鳶山(とびやま)から北西に弥陀ヶ原を望む


五色ヶ原
五色ヶ原

北東を振り返ると五色ヶ原


越中沢岳
越中沢岳

スゴノ頭から北を振り返ると越中沢岳


高度を上げると立山、剱、後立山、赤牛が見えてくる。絶景だ。歩を進めると昨日と同じくアップ、ダウンがきつい。 しかも岩場が半端でなく、鎖・梯子・ロープも出てくるので慎重な歩行が必要だ。 ストックが邪魔なのでリュックにしまった。すれ違う登山者も少ない。贅沢な時間だ。コースタイムを2時間オーバーしてスゴ乗越小屋に到着した。
14:15 スゴ乗越小屋着 歩行時間(休憩含む)7時間25分

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3日目 スゴ乗越小屋~北薬師岳~薬師岳~太郎平小屋

晴れのち曇り スゴ乗越小屋出発 6:30
午後から天気が崩れるとの予報。
昨日薬師岳周辺で遭難事故があったので慎重に足を運んだ。ところが、途中道迷いをしてザレた場所に迷いこんでしまった。 おかしいと思い、引き返してマーキングを見つけ難を免れた。薬師岳が近づくとその向こうに小さく槍が見える。 北薬師岳に着くと雲が出てきて眺望はいまひとつ。
スゴ乗越小屋
スゴ乗越小屋

宿泊したスゴ乗越小屋


北薬師岳、薬師岳
北薬師岳、薬師岳

真ん中に北薬師岳、左に薬師岳


薬師岳山頂からの展望
薬師岳山頂からの展望

薬師岳山頂から北薬師岳と東面カールを見る


薬師岳山頂からの展望
薬師岳山頂からの展望

薬師岳の南側稜線


ヘリコプター
ヘリコプター

薬師岳山荘は改築工事が終了したところ。ショベルカーをヘリコプターで搬出していた。

太郎平小屋
太郎平小屋

今夜はここに宿泊


北薬師岳から45分ほどで薬師岳についた。登山者がたくさんいた。太郎平から来た人たちだ。 頂上から北薬師岳を振り返ると北薬師岳とカールの眺望は中々のものだ。東に赤牛、水晶も見える。 お昼を摂って南への下りルートを行く。スゴ乗越から太郎平までお日様を遮るものがほとんどない。 帽子を持ってこなかったのは失敗だった。水の消費も大きく1.5リットルほど飲んだか。 薬師岳山荘を過ぎたところで湧き水を見つけガブ飲み、顔も洗った。
14:30 太郎平小屋着 歩行時間(休憩含む)8時間00分

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4日目 太郎平小屋~北ノ俣岳~赤木岳~黒部五郎岳~黒部五郎小舎

曇り時々晴れ、夕方雨 太郎平小屋出発 6:20
五色ヶ原から前後して歩いてきた3人組は折立に下山するとのことで別れることになり写真を取り合った。 今日は生憎の曇りだが涼しいので助かる。北ノ俣への登りはところどころ木道になっている。途中雷鳥1羽を見かける。 雲が多いので飛騨側はあまり見えない。たまに、雲の平、薬師、水晶方面が見えて素晴らしい。黒部五郎への登りは石がゴロゴロして登り難い。 時々登山道を見失いそうになる。何人かの登山者と前後しながら登った。

北ノ俣岳に向かう登山道
北ノ俣岳に向かう登山道

あいにくの霧でこの視界

雷鳥
雷鳥

登山道脇に雷鳥


赤木岳
赤木岳

北ノ俣岳を過ぎ南に赤木岳を見上げる

黒部五郎岳山頂への登り
黒部五郎岳山頂への登り

黒部五郎ノ肩を過ぎ空身で山頂を目指す。その名の通りゴロゴロだ。


黒部五郎岳山頂からの眺望
黒部五郎岳山頂からの眺望

北側の稜線。雲が多く、雲の平ははっきり見えない。


黒部五郎岳山頂からの眺望
黒部五郎岳山頂からの眺望

北側のカールを見下ろす。雪田が残っている。


カールと雪田
カールと雪田

北側カールに下る道から北面を見る。


カール下部に熊
カール下部に熊

熊が一頭ウロウロしている。小型で3才くらいかな。まだこの距離だが目が離せない。

カール
カール

カール底部から見上げる


カール
カール

カール底部から見上げる

黒部五郎小舎
黒部五郎小舎

今日の宿


黒部五郎頂上からの眺めは素晴らしい。特にカールがいい。白い岩に雪渓、岩壁がいい。今まで訪れた山の中でもトップクラスの好印象だ。 黒部五郎からの下り、カールに向かうところで熊を見つけた。大きくはない若い熊に見えた。自分からの距離は300m位か。 これからカールを通過しなければならないが、熊と登山道との距離は狭い所で150m位と思われた。この熊の存在を教えてくれた人が音をたてないようにときつい口調で教えてくれた。 この人は誰? 熊鈴は鳴らさずに急ぎ通過した。しかし、熊までいるとは何とすばらしいところか。このカールでもう少しゆっくりしたかったのだが。 カールの中からの黒部五郎の眺望もなかなかのものだ。
日焼けが酷い。特に頭のてっぺんと首の後ろ。真っ赤になっている。帽子と日除けが必要だ。
15:30 黒部五郎小舎着 歩行時間(休憩含む)9時間10分

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5日目 黒部五郎小舎~三俣蓮華岳~三俣山荘~鷲羽岳~ワリモ岳~水晶小屋

晴れ 黒部五郎小舎出発 6:00
黒部五郎小舎周辺は熊の目撃情報が多く、キャンプしている人達には食べ物や残飯をテントの外に出しておかないようにとの注意がされているとのことだった。 昨日は熊が目撃されたが、登山客の反応は冷静だった(話題にしても盛り上がらない)。
帽子代わりに手拭いを買い、頭を覆う日除けにしよう。
小舎を出発し高度を上げて行くと、南に笠ヶ岳、昨日登った黒部五郎、北西に薬師、雲の平、水晶、赤牛が顔を出してきた。 黒部五郎で一緒だった東松山の4人組、島根の60代男性と前後しながら歩いた。 4人組は雲の平に向かうとのことで黒部乗越で別れた。一緒に休憩したら羊羹をいただいた。

チングルマの群落
チングルマの群落

夏の終わりを告げている。

鷲羽岳
鷲羽岳

三俣蓮華岳山頂から鷲羽岳、左にワリモ岳。


水晶岳
水晶岳

三俣蓮華岳山頂から。左から祖父岳、奥に赤牛岳、水晶岳、右にワリモ岳。

鷲羽池
鷲羽池

鷲羽岳山頂への登山道右に池。奥に硫黄尾根。


鷲羽岳登山道
鷲羽岳登山道

頂上近くのゴロゴロした登山道、傾斜もきつい。

都築雅明 鷲羽岳頂上にて
鷲羽岳頂上

小生、頭には黒部五郎小舎で購入した日除け用手拭い。


ワリモ岳への道
ワリモ岳への道

鷲羽岳山頂を過ぎてワリモ岳に向かう道

水晶小屋
水晶小屋

今日の宿。小屋前からの展望が素晴らしい。


槍、穂高
槍、穂高

水晶小屋から夕陽を浴びる槍ヶ岳、穂高連峰


三俣蓮華に登頂すると間もなく野球のイチロー選手似の男性が登ってきた。今朝新穂高温泉を出発し水晶まで行き今日中に新穂高温泉に戻るという。トレランをしているのだが、すごいスピードだ。 三俣蓮華からの展望は素晴らしく、これまで見えていた山々に加え槍や穂高が見える。 鷲羽への登りは大きな石がゴロゴロし、しかも急登できつい。西から雲が出てきたので先を急いだ。鷲羽の頂上に着くころはだいぶ雲が出てきて槍や水晶が見えない。一旦下ってワリモのピークを超え、さらに登って水晶小屋に着いた。 水晶小屋は2007年に続いて2度目だ。前回は建て直したばかりで新しい木の匂いがしていたが、今回は未整備のところが整備され使い易くなっていた。小屋の主人に子供ができたようで1才になったばかりのようだ。小屋は混んでいて満室だ。 更衣室があり濡れたティッシュで体を拭き下着を替えた。今日で5日目だ。 夜、外に出ると満月で明かりが大型バイクのヘッドライトのように明るく、私の影を作っている。星もたくさん見える。雲と雲の間で稲光がしてオレンジ色に光っている。但し音はしない。不思議なものを見た気分だ。
14:10 水晶小舎着 歩行時間(休憩含む)8時間05分

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6日目 水晶小屋~水晶岳~水晶小屋~真砂岳分岐~湯俣岳~晴嵐荘

晴れ 水晶小屋出発 5:50
荷物を水晶小屋に置き空身で水晶岳に向かう。水晶岳への登りは岩場の連続だ。3年前にも来たがその時は曇っていて展望はなかった。今回は水晶からの展望はすばらしい。 剱、立山から今日まで歩いてきたコースが全て見える。槍、穂高も見える。展望の良さでは随一ではないかな。野口五郎、烏帽子に続く縦走路を雲が超えてくる景色が幻想的だ。

水晶岳山頂の展望
水晶岳山頂の展望

後立山の峰々


水晶岳山頂の展望
水晶岳山頂の展望

赤牛岳、立山、遠くに剱岳


水晶岳山頂の展望
水晶岳山頂の展望

雲の平、黒部五郎岳


水晶岳山頂の展望
水晶岳山頂の展望

水晶小屋への縦走路。右に鷲羽、ワリモ。遠くに槍、穂高。


水晶小屋へ戻り、500ml、300円の水を買った。島根の男性とは握手をしてここで別れた。
真砂への分岐までは楽しいアップ、ダウンだ。真砂からの下りはザレている箇所等登山道がはっきりしない所がある。余り整備されていない印象だ。 しばらく下っていくと森林地帯に入り展望はなくなった。旅も終わりに近づいていると思うと寂しい。
15:10 晴嵐荘着 歩行時間(休憩含む)9時間20分

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7日目 晴嵐荘~高瀬ダム

晴れ 晴嵐荘出発 7:10
今日の宿、晴嵐荘は昭和のたたずまいを残すどこか懐かしい宿だ。温泉があり頭も顔も洗い、すっかりいい気分になった。 硫黄泉なのだが、3回入ったら硫黄のにおいが体にしみついた。

高瀬川に架る吊り橋
高瀬川に架る吊り橋

ここから高瀬ダムまでは緩い下りと平坦な道

晴嵐荘
晴嵐荘

昨日宿泊した晴嵐荘を振り返る。あと数時間で旅は終了だ。



宿舎で知り合った3人で高瀬ダムからタクシーに乗ることにした。高瀬ダムまではほとんど平坦な道だ。 東京から来た60代の男性、出身はわからない30前後の若者と話をしながら歩いた。
9:45 高瀬ダム着 歩行時間(休憩含む)2時間35分

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結び

最後までご覧いただきありがとうございます。
この山旅は2010年8月に実施されたものを登山計画書、記録ノート、写真、それに地図やガイドブックを元に 記憶を整理し、2017年12月にホームページにまとめたものです。
森林限界を超えたところから見える風景は私を虜にしています。毎日8~9時間の歩行を7日続ける等今もできるか 疑問ですが、これからも続けていきたいなと思っています。



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